大相撲7月場所(7月19日初日、東京・両国国技館)へ向けて大関候補の関脇御嶽海(27=出羽海)が活躍を誓った。新型コロナウイルスの影響で中止となった5月場所の新番付では3場所ぶりに関脇へ復帰。すでに2度の優勝を経験した実力者は「関脇ですけど、場所を引っ張っていくつもり。初心の気持ちで暴れたい」と意気込んだ。

 一方で、想定外の悩みもある。日本相撲協会は感染防止策として力士の出稽古を禁止。所属部屋には自身以外に関取がおらず、本格的な稽古が再開できていない。御嶽海は「早く出稽古を解禁してもらわないと。(関取が)1人というのはつらい」とぼやいた。それでも「いつでも相撲を取れる状況に体を上げていく」と逆境を乗り越えていく構えだ。

 母校・東洋大の2学年後輩にあたる競泳男子の萩野公介(25=ブリヂストン)の存在も発奮材料だ。学生時代から親交があり、今でも会食をする間柄。「連絡して『大丈夫か?』って。(萩野は)『また頑張ります』って言っていた」と明かした。普段は“先輩面”で萩野にアドバイスを送っているだけに、7月場所では貫禄を示したいところだ。