【大相撲春場所】白鵬「浮き沈みが激しかった」 無観客開催の難しさを吐露

2020年03月22日 18時13分

八角理事長(右)から賜杯を受け取る白鵬

 新型コロナウイルスの影響で異例の無観客開催となった大相撲春場所千秋楽(22日、大阪府立体育会館)、横綱白鵬(35=宮城野)が横綱鶴竜(34=陸奥)との相星決戦を制し13勝2敗で、2場所ぶり44度目の優勝を果たした。

 横綱同士の千秋楽結びの一番は力のこもった好勝負に。白鵬が四つ相撲に持ち込み、最後は万全の体勢で寄り切った。大横綱健在を見せつけたが、館内は静寂に包まれたまま。取組後の館内インタビューもなく、NHK中継内で「落ち着いてよく動けたと思う。(無観客開催は)モチベーションをどう持っていくのか浮き沈みが激しかったのが一番。自分だけではなく、みんなそういう思いだったと思う。ホッとしています」と安堵の表情だった。

 異例ずくめの場所を35歳で制し「このような場所を経験したってことは、これからの相撲人生に生かしていきたい」とかみ締めるように話した。

 また、全取組終了後に幕内力士と親方衆が土俵脇に集合し、日本相撲協会の八角理事長(56=元横綱北勝海)があいさつ。時折、言葉を詰まらせながら、まずは相撲ファンからの応援、関係者の尽力に感謝の意を伝えると、こう続けた。

「この3月場所を開催するにあたっては一つの信念がありましました。万来、相撲は世の中の平安を祈願するために行われてまいりました。力士の体は健康な体の象徴とされ四股を踏み、相撲を取る。その所作は、およそ1500年前から先人によって脈々と受け継がれてまいりました。今場所は過酷な状況下の中、皆さまのご声援を心で感じながら立派に土俵を勤め上げてくれました全力士、そして、全協会員を誇りに思います。われわれはこれからも伝統文化を継承し、100年先も愛される国技、大相撲を目指してまいります」

 無事に15日間を完走し、八角理事長の表情にも安堵した様子が見て取れた。