新型コロナウイルスの影響で初の無観客となった大相撲春場所14日目(21日、大阪府立体育会館)、大関取りに挑む関脇朝乃山(26=高砂)が横綱鶴竜(34=陸奥)に下手投げで敗れ、4敗目(10勝)を喫した。

 最後は投げの打ち合いで両者もつれながら土俵下へ転落。行司軍配は朝乃山だったが、物言いがついて協議の末に差し違えで鶴竜の勝利となった。支度部屋前のミックスゾーンでは「まだ自分が弱い。あとちょっとだったので、すごく悔しかった」と無念の表情を浮かべた。

 大関取りは三役の地位(関脇・小結)で「3場所合計33勝以上」が一応の目安。過去2場所で21勝の朝乃山は12勝しなければ「33勝」には届かない。ただ、相撲内容自体は高く評価されており、千秋楽(22日)に勝てば「32勝」で大関に昇進する可能性もある。