大相撲の宿敵同士による“初タッグ”が実現した。横綱白鵬(34=宮城野)が実行委員会名誉会長を務める少年相撲大会「白鵬杯」の第10回大会(2日、東京・両国国技館)で、元横綱稀勢の里の荒磯親方(33)が初めてゲスト参加。白鵬、元横綱日馬富士(35)と肩を並べて子供たちの熱戦を見守った。
現役時代の荒磯親方は孤高を貫き、白鵬ら他の関取衆とは一定の距離を置いていた。その姿が白鵬の目には“非協力的”と映り、時には苦言を呈されたこともある。そうした経緯があっての参加とあって注目を集めたが、今回白鵬からの打診を快諾した荒磯親方は「現役の時は自分のことで夢中だったけど(相撲界にとって)子供たちが大相撲を目指してくれることが一番必要。そこは横綱(白鵬)の考えも一緒だと思う。協力していきたい」と説明した。
荒磯親方自身も高校生の相撲大会を計画しており「いろいろアドバイスをいただきながらやっていきたい」と大会運営などの面で助言を求めていく考えだ。一方の白鵬も「(荒磯親方とは)一緒に土俵で戦った。今度は同じ親方衆になって(互いに)強い子供を育てて相撲界に恩返しをするのが一番の理想。親方に来てもらってうれしい。荒磯親方の大会? 参加したい」と話し、かつてのライバルとのタッグ結成を喜んだ。