付け人暴行の貴ノ富士が引退「協会の将来に失望しました」

2019年10月11日 18時37分

貴ノ富士

 日本相撲協会は11日、付け人力士への暴力行為を起こし、協会から自主引退を促されている十両貴ノ富士(22=千賀ノ浦)から提出された引退届を受理したと発表した。

 相撲協会によれば、この日、代理人弁護士から貴ノ富士の引退届と代理人による意見書が届いた。師匠の千賀ノ浦親方(58=元小結隆三杉)に伝えたところ、引退を承諾。同親方から正式な書式の引退届が提出されたため、これを受理したという。

 貴ノ富士は昨年3月場所中に付け人に暴力を振るい「出場停止1場所」の懲戒処分を受けた。今年8月31日に再び付け人を殴ったことに加え、差別的発言をしていたことも問題視された。このため9月26日に行われた相撲協会の理事会で自主引退を促された。だが、貴ノ富士はスポーツ庁に上申書を提出。同27日には文部科学省で会見を開き、自主引退を拒否し現役と続けたい旨を述べた。師匠とも連絡を絶ち、対立姿勢を強めていたが、急転して引退を受諾した。

 この日、貴ノ富士は代理人弁護士を通じ、引退を決意した理由について以下のようにコメントした。

「協会は、自らのコンプライアンス・ガバナンスの問題点を認識せず、効果的な再発防止策を検討しようとせず、当初の引退勧告・懲戒解雇の方針を変えようとはしませんでした。今回の協会の対応を見て、協会の将来に失望しました。仮に今回の処分の不当性が公に認められたとしても、今の協会内、相撲部屋内に私が戻るところはないでしょう。相撲を愛する者として、相撲を続けたいという気持ちに変わりはありませんが、この間の協会とのやりとりに疲れ果てましたので、引退することを決意しました」

 貴ノ富士はこの日までに引退するかどうかの意向を回答する予定だった。