【大相撲秋場所】初金星の朝乃山 名古屋場所の苦戦が生きた

2019年09月13日 13時00分

横綱・鶴竜(右)を堂々の四つ相撲で寄り切った朝乃山

 大関も狙える。大相撲秋場所5日目(12日、東京・両国国技館)、幕内朝乃山(25=高砂)が横綱鶴竜(34=井筒)を一方的に寄り切って快勝。3度目の横綱挑戦で初金星を挙げた。取組後は「うれしかったです。金星というよりも、横綱を相手に前に出て勝ったことが良かった」と喜んだ。

 5月場所は平幕で初優勝。ドナルド・トランプ米大統領(73)から表彰されたことでも注目を集めた。しかし、自己最高位の東前頭筆頭で臨んだ7月場所は横綱との結びの一番をはじめ、強敵揃いの上位陣総当たりを初めて経験。「初めてのことなので、部屋に戻ってくるとドーン!と疲れがくる。趣味の映画? 見る時間があったら寝ます。慣れないとダメですね」と戸惑った。心身の疲労度は想像以上で7勝8敗と負け越した。

 この日の金星で序盤戦は3勝2敗と白星が先行。朝乃山は「先場所は上位と当たって自分の相撲が取れなかった。今日は思い切りいこうと決めていた」と胸を張った。上位の壁にはね返された経験は、間違いなく今場所に生きている。関脇貴景勝(23=千賀ノ浦)を筆頭に突き押し相撲の若手が台頭する中、朝乃山のような四つ相撲の本格派は貴重な存在でもある。

 日本相撲協会の八角理事長(56=元横綱北勝海)は「力をつけている印象。四つ相撲は上位で勝てるまでに時間がかかるが、一度力がつけば負けなくなる。三役というより、その上(大関)も狙える」と期待を寄せる。朝乃山も初V以降は「看板力士になる」と公言。当面の目標となる新三役へ向けて「最後の金星にする? そういうふうに持っていきたい」と言い切った。