大相撲の千賀ノ浦部屋が20日、秋場所(9月8日初日、東京・両国国技館)の新番付発表前の稽古を打ち上げた。十両隆の勝(24)ら部屋の力士が四股などの基礎運動で汗を流す中、右ヒザの故障から復帰を目指す大関貴景勝(23)は稽古を欠席した。

 貴景勝は新大関の5月の夏場所で右ヒザを負傷して途中休場。カド番で迎えた7月の名古屋場所は全休し、次の秋場所は関脇へ陥落することが決まっている。7月場所後は部屋の稽古に参加せず、患部の治療とリハビリに専念していた。

 この日は所用のため不在だった師匠の千賀ノ浦親方(58=元小結隆三杉)は、先週の時点で「(右ヒザは)いい状態には近づいてきている。(稽古は)来週ぐらいからやれるかもしれない」と話していたが、結局は部屋での稽古をしないまま26日の新番付発表を迎えることになった。

 相撲を取る実戦的な稽古は、部屋の稽古が再開される27日以降となる見込み。秋場所で大関に返り咲くためには10勝が必要となる状況で、2週間足らずでどこまで仕上げることができるのか。その動向に注目が集まる。