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稀勢の里の綱取りめぐり協会分裂


ライバルの琴奨菊(右)に完敗した稀勢の里

 波乱の幕切れだ。大相撲夏場所千秋楽(26日、両国国技館)は大関稀勢の里(26=鳴戸)が大関琴奨菊(29=佐渡ヶ嶽)に痛恨の2敗目。次の名古屋場所(7月7日初日、愛知県体育館)での綱取りをめぐり、日本相撲協会が“内部分裂”で大混乱に陥った。一方で、横綱白鵬(28=宮城野)は全勝でV25を達成。土俵外でも「規格外」のところを見せつけ、協会トップを驚がくさせていた。

 

 13連勝から一転、2連敗で15日間を終えた稀勢の里は「今場所で得たもの? 今日で台なしです」とうなだれた。5連勝中と得意にしていた琴奨菊に一方的に寄り倒される完敗。それでも、北の湖理事長(60=元横綱)は「(13勝は)優勝に準ずる成績には見える。ただ、横綱につながるかは次の場所の成績による。優勝しても12勝とかなら厳しく見られる」と一定の評価を与えた。

 

 最低13勝以上の好成績での優勝が条件ながら、来場所が綱取り場所になるとの認識だ。ところが、思わぬところから“物言い”がついて角界内が大混乱に陥った。審判部長の伊勢ヶ浜親方(52=元旭富士)が「準優勝でも星が(優勝した白鵬と)2つ開いている。難しいね。来場所で綱取り? 今の時点でそういう考えはない」と完全否定したのだ。

 

 おまけに、伊勢ヶ浜親方が持ち出した根拠が混乱に拍車をかけた。「稀勢の里は先場所が10勝くらい。そういう流れからいくと(今場所で)優勝がほしい」――。

 

 弟子の横綱日馬富士(29)は2場所連続の全勝優勝で昇進したとはいえ、綱取り直前の場所が8勝7敗。綱取りの1場所目と直前の場所の合計23勝は、今回の稀勢の里と全く変わらない。ちなみに、日馬富士は春場所で9勝、今場所は11勝どまりで、いずれも“10勝くらい”だった。

 

 横綱昇進の条件は「大関で2場所連続優勝」か「準ずる好成績」。もう一人の審判部長の鏡山親方(55=元多賀竜)も「2場所の成績だけで決める。それ以前は関係ない」と本紙に明言しており、同じ審判部内でも意見の食い違いを見せている。

 

 角界全体が綱取りムード一色へ傾くなかで飛び出した伊勢ヶ浜発言。今後も波紋が広がりそうだ。

 

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