日本相撲協会の八角理事長(56=元横綱北勝海)の諮問機関「大相撲の継承発展を考える有識者会議」の初会合が21日、東京・両国国技館で開かれ、山内昌之委員長(71=東大名誉教授)のほか、王貞治氏(79=福岡ソフトバンクホークス会長、顔写真)、紺野美沙子氏(58=俳優)ら各委員が出席した。同委員会は外国出身力士への指導や上下関係のあり方など大相撲が抱える諸問題を検討するために設置された。

 王氏は「蔵前国技館のころから相撲を見に来ていたので、相撲に対する思いは他の人よりも強い。昔なら通ったことが、今はそういうわけにはいかない。現役の人たちは特に大変だが、そういう時代に生きている」と時代の変化を指摘する一方で「土俵では思い切ってやってほしい。しんどい稽古をすればするほど、勝つチャンスが増える」と力士たちに向けてエールを送った。

 今後は3か月に1回のペースで会合を開くほか、本場所や稽古の見学も予定。来年の秋ごろをめどに提言書を取りまとめる。