大相撲名古屋場所(7月7日初日、愛知県体育館)で復帰を目指す横綱白鵬(34=宮城野)が4日、東京・墨田区の部屋で稽古を再開した。3月の春場所中に右上腕を痛めた影響で5月の夏場所は全休。この日は四股、すり足、テッポウの基礎運動のほか、若い衆を相手に立ち合いの踏み込みの確認やぶつかり稽古で汗を流した。

 稽古後は「だいぶ前進した。(病院の)先生が順調に回復していると言っているので自信になる」と好感触を口にした。今月中旬に行われる部屋の滋賀・長浜合宿では相撲を取る実戦的な稽古を再開する予定。「また相撲を取りたくてウズウズしている。そういう気持ちは何年ぶりかな。懐かしい。20代を思い出す」と復帰へ向けて強い意欲を示している。

 先場所は幕内朝乃山(25=高砂)が初優勝。その朝乃山は目標とする力士に白鵬の名前を挙げ、押し相撲が全盛の若手の中で四つ相撲の代表格を目指している。白鵬は「もう代表になったでしょう。(自分と)相撲のスケールや体形も何となく似ている。近くはなっている」と“後継者”に指名。朝乃山をはじめ、大関貴景勝(22=千賀ノ浦)、小結御嶽海(26=出羽海)らを含め「若手に声を掛けて(稽古場に)集合させようか。『8時だヨ!全員集合』ってね(笑い)。朝の8時に」とブチ上げた。

 かねて白鵬は若手の成長株の部屋へ自ら出稽古で足を運び、実力を確かめてきた。今回は台頭する若手を集めて、まとめて相手をしようというわけだが…。一門も部屋も違う異例の“連合稽古”が実現すれば、大きな注目を集めそうだ。