大相撲夏場所で初優勝した幕内朝乃山(25=高砂)が3日、東京・墨田区の部屋で稽古を再開。四股を踏むなどの基礎運動で汗を流し「しっかり疲れを取らないと始まらない。体のケアをして、徐々に上げていきたい」と気持ちを新たにした。 夏場所後は地元の富山へ帰郷。富山商相撲部の恩師で2017年に40歳で死去した浦山英樹監督の墓前に優勝を報告した。

 一方で、地元ではテレビ局に相次いで出演するなど、盛り上がりを肌で実感。11日からは部屋の合宿で再び富山へ凱旋する。富山県からは「スポーツ特別栄誉賞」、富山市から「特別表彰」を受けることも正式に決定。16日には市内で贈呈式と祝賀会、優勝パレードが開催される。滞在中は後援会の総会出席なども予定されており、超多忙なスケジュールとなりそう。しばらくフィーバーは収まりそうにない。

 それでも、朝乃山本人に浮かれた様子はない。次の名古屋場所(7月7日初日、愛知県体育館)は新三役で迎えることが濃厚。「今場所みたいにはうまくいかない。優勝したことを忘れて、一からやりたい。目の前の一番に集中して自分の相撲を取り切りたい」と表情を引き締めた。