【大相撲夏場所】貴景勝 付け人に示した“背中を見て学べ”

2019年05月14日 11時30分

突き出しで琴奨菊(右)を退けた貴景勝

 大相撲夏場所2日目(13日、東京・両国国技館)、新大関の貴景勝(22=千賀ノ浦)が幕内琴奨菊(35=佐渡ヶ嶽)を突き出して退けた。初日に続いて取組前に鼻血が出るアクシデントに見舞われたが「土俵に上がったら、いつも通り。(取組には)関係ない」と全く問題にしなかった。

 今場所から元横綱大鵬の孫で埼玉栄高の後輩にあたる幕下納谷(19=大嶽)が付け人を務めている。貴景勝は「自分はあまり言葉で言うタイプじゃない。僕も先輩の背中を見て育ったし、先輩としていいものを見せられたら。(納谷は)体に恵まれているし、きっかけさえつかめれば。でもつかむのは本人なので」とエールを送った。

 貴景勝は大関昇進を決めた直後に「力士なので他のスポーツ選手とも違う。昔からの伝統を重んじなければならない。昭和の力士、先輩方のマネをする部分はしっかりマネしないといけない。言葉で言うより、土俵で見せられる力士になるべきだと思う」と理想像を語っている。勝っても負けても感情を出さず、弱音や言い訳も口にしない。

 大関昇進の伝達式の口上でも述べた「武士道精神」。系譜をさかのぼると、前師匠で「平成の大横綱」貴乃花、さらには「昭和の大横綱」大鵬へとたどりつく。大先輩から脈々と受け継がれてきた精神を、さらに下の世代に伝えていくことも看板力士の務めだ。

 初日から連勝で白鵬以来13年ぶりとなる新大関Vへ好スタートを切った貴景勝は「明日の相手に集中していく」と表情を引き締めた。勝っておごらず、淡々と賜杯を目指す構えだ。