【大相撲夏場所】貴景勝に雑念なし 大関デビューで快勝発進

2019年05月13日 11時30分

貴景勝が遠藤(奥)を押し出して大関初勝利を挙げた

 大関デビューで快勝発進した。大相撲夏場所初日(12日、東京・両国国技館)、新大関の貴景勝(22=千賀ノ浦)が幕内遠藤(28=追手風)を一方的に押し出して大関初白星。取組後の支度部屋では「初日は変な迷いをなくしていこうと思った。(動きも)感覚的には悪くない」とうなずいた。大関昇進前とは異なる環境やムード、さらに体の“異変”にも影響されなかった。

 この日は大関以上の力士の特権で国技館の地下駐車場から場所入りした。土俵入りでは満員御礼の館内から今まで以上に大きな声援を受け、この日最多の41本の懸賞が取組にかけられた。出番前には鼻血が止まらなくなるアクシデントにも見舞われたが、新大関はメンタルの強さを発揮。大関に駆け上がった勢いそのままに、自身の相撲を取り切った。

 22歳の若武者は「精神的にも、いつも通りに臨めた。自分で勝手に考えすぎるから(精神状態が)変わる。変な妄想をせず、いつも通りにやればいいだけ」ときっぱり。年に一度の母の日にも「特別な思い? ない。プロだしね。本場所に入った以上は、そういう“雑念”は捨てないといけない」と言い切った。もちろん、大関での初白星にも浮かれる様子はない。

 貴景勝は「まだ15日間の一日が終わっただけなんで。ここから。15個の“壁”があって、一日1回、壊していく感じ。一気に5枚は割れない」と口元を引き締めた。この日に対戦した遠藤は馬力があるタイプではない。看板力士としての真価が問われるのはまだ先だ。

 今場所は大横綱の白鵬(34=宮城野)が休場で不在。主役としても期待がかかる新大関の15日間が始まった。