大相撲の春巡業が27日、神奈川・横浜市で行われ、横綱鶴竜(33=井筒)が若手の関取衆に苦言を呈した。この日は稽古で幕内逸ノ城(26=湊)らと相撲を13番取って全勝。6場所ぶり6度目の優勝を目指す夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)へ向けて調子は上向きだ。

 一方で、力士会の会長でもある鶴竜は若手の稽古に対する姿勢に物足りなさを感じている。今回の春巡業を振り返り「もう少し20代が稽古で頑張ってほしい。見ていると(目立つのは)30代が多い。上(の番付)に上がりたいと思ったら、自分から稽古をするはずだけど、そう思っていないということ」と指摘した。

 実際、この日も積極的に稽古をしたのは大関から陥落する栃ノ心(31=春日野)、関脇玉鷲(34=片男波)、幕内碧山(32=春日野)ら30代のベテランばかりだった。

 鶴竜は「ケガをしている子はしようがないなと思うけど…。(稽古をするのは)いつも同じメンバーになっている」。

 自らも若いころの豊富な稽古で今の地位の土台を築いた自負があるだけに、歯がゆさが募るようだ。