【大相撲春場所】貴景勝 鶴竜を撃破し大関昇進へ大きく前進

2019年03月20日 11時30分

貴景勝は鶴竜(手前)を冷静に引き落とした

 角界にいよいよ新ヒーロー誕生か。大相撲春場所10日目(19日、大阪府立体育会館)、関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)が横綱鶴竜(33=井筒)を引き落としで撃破。過去3戦全敗の横綱を倒して大関昇進へ向けて大きく前進した。取組後は「自分の相撲を取ろうと思った。精神的に負けないように。初対戦のつもりで胸を借りるつもりでいった」と会心の相撲を振り返った。

 審判部は今場所の大関取りのノルマとして「10勝以上」を課している。10日目を終えて8勝2敗。残り5日間で合口の良い大関栃ノ心(31=春日野、過去5勝1敗)、幕内逸ノ城(25=湊、7勝2敗)との取組を残しているだけに、大関昇進が現実味を帯びてきた。

 日本相撲協会の八角理事長(55=元横綱北勝海)も「自信があるというのかな。立派ですよ」と22歳の若武者の奮闘をたたえた。

 同理事長は貴景勝の大関取りについて「本人が言うように、そうチャンスはない。動いて相撲を取る人は若いうちに上がらないと。年を取ると難しくなる」と話していた。押し相撲の力士は好不調の波が大きいと言われる中、初優勝した昨年11月場所から安定して力を発揮。若さと好調が重なる今の時期を逃せば、次はいつチャンスが巡ってくるか分からない。

 貴景勝も「せっかくこういう場所だから(大関昇進を)決め切りたい。やることをやって負けたら、しゃあない」と覚悟を持って臨んでいる。平成最後の本場所で、新時代の看板力士は生まれるのか。終盤戦に注目だ。