通算1111勝達成の白鵬 春夏連覇で歴史に名を刻む

2019年03月16日 14時00分

通算1111勝にご機嫌の白鵬

 大相撲春場所6日目(15日、大阪府立体育会館)、横綱白鵬(34=宮城野)が幕内錦木(28=伊勢ノ海)を寄り切って初日から6連勝。三役以上の上位陣で全勝は一人だけとなり、3場所ぶり42回目の優勝へ向けて早くも独走態勢に入った。今場所は関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)の大関取りが注目される一方で、やはり大横綱の存在感は別格。最後は「定位置」とも言える主役の座に収まりそうな勢いだ。

 白鵬にとって、この日の白星は通算1111勝目(歴代単独1位)。大相撲でナンバーワンの実績を誇る大横綱は「どこから見てもイチやね。反対から見てもイチ(笑い)」とゲンのいいゾロ目にご満悦の様子だった。優勝争いについても「今度は引っ張っていきます。気合? 入っているよ」とキッパリ。視線は3場所ぶりのV42を見定めている。

 5日目の取組で首付近を強打。前夜は関係者を通じて500万円以上する治療器を借り、ケアに努めた。米メジャーリーグ・エンゼルスの大谷翔平投手(24)も同じ器具を使用しており、白鵬は「全然違う」と効果を口にしていたという。11日で34歳となった白鵬にとって15日間は長丁場。今場所の朝稽古は2勤1休のペースで休養日を設けるなど、体調管理に抜かりはない。

 これまで数々の記録の更新をモチベーションにしてきた大横綱は新たな目標を設定済み。次なるターゲットは、横綱千代の富士による33歳以降での8回優勝(白鵬は1回)と横綱最年長となる35歳5か月での優勝だ。白鵬は「土俵に上がるからには、そういうものを追いかけていきたい」。さらに、平成最後となる春場所と、新元号で迎える夏場所にも特別な感情を抱いている。

 今場所前から「最初と最後が大事。3月と5月は、引っ張らないといけない」という強い思いを吐露。大相撲の歴史の中でも、時代の節目となるこの2場所を制覇すれば、後世に語り継がれるに違いない。これまで目標にしてきた数字上の記録ではないものの「歴史に名を刻む」という点は同じ。白鵬にとっては譲れないところだろう。

 日本相撲協会の八角理事長(55=元横綱北勝海)は「白鵬は(平成最後の春場所を)意識している。気持ちを高めるために、言っているのでは」と大横綱の心中を読み取った。いずれにせよ、白鵬が今場所に並々ならぬ意欲を示していることは確か。貴景勝の大関取りが注目される中、終わってみれば白鵬が話題を独占している可能性もありそうだ。