大関高安に12勝8敗 元稀勢の里・荒磯親方が稽古で現役続行宣言 

2019年02月28日 16時30分

高安(右)に貫録を見せつけた荒磯親方

 今でも強かった! 大相撲春場所(3月10日初日、大阪府立体育会館)を控えた27日、1月の初場所で現役を引退した元横綱稀勢の里の荒磯親方(32)が兵庫・尼崎市の園田競馬場内にある田子ノ浦部屋宿舎で朝稽古を行った。大関高安(29)と相撲を20番取って12勝8敗と貫禄をみせ、今後も稽古の“現役続行”に意欲を示した。

 元横綱が現役の大関を“圧倒”した。1月場所で引退したとはいえ、左を差してまわしを引く得意の形に持ち込めば、強さは健在。何度も高安を一方的に寄り切った。関取が現役引退後も弟弟子に土俵で胸を貸すこと自体は珍しくないが、大関クラスの相手と20番も続けて取るのは異例だ。先場所前までと全く変わらない光景が繰り広げられた。

 高安は「(現役の時の稽古と)あまり変わらない。引退したのが不思議な感じ。このまま場所に出るんじゃないか」と脱帽。「稽古に付き合ってくれてありがたい。せっかくやってくれるのだから、成長できるように。結果を出して恩返しがしたい」と感謝した。今後は出稽古を視野に入れつつも「(荒磯)親方の体力が続く限りは」と当面は兄弟子の胸を借りていく考えだ。

 一方の荒磯親方も、高安の初優勝と横綱昇進の目標をかなえるためなら労を惜しまない。「まだ(現役を)やめたばかりだから。今後も高安と相撲? 頑張ります」と稽古場での“現役続行”に意欲をみせた。その上で「高安は自然体でいったほうが強い。考えずにガムシャラにいったほうがいい」とアドバイスを送った。親方としての業務をこなしながら体力を維持していくことは容易ではないが、自らの体に“ムチ”を打ってバックアップしていく構えだ。

 この日も競馬場の開門と同時に300人以上の見物客が稽古場に詰めかけ、荒磯親方が高安とともに土俵に入ると大きな拍手が湧き起こるなど、変わらぬ人気を示した。元横綱と現役大関の稽古は最高のファンサービスにもなりそうだ。