いざ大関取り! 22歳・貴景勝に“ポスト稀勢の里”の期待

2019年02月26日 16時30分

師匠の千賀ノ浦親方(右)と握手する貴景勝

 新たな看板力士は誕生するのか。大相撲春場所(3月10日初日、大阪府立体育会館)の新番付が発表された25日、関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)が大阪市内で会見し、大関取りへの強い意欲を口にした。1月の初場所では横綱稀勢の里(32=現荒磯親方)が現役を引退し、他の横綱大関陣も“高齢化”が進行。貴景勝は角界が待望するニューヒーロー、“ポスト稀勢の里”としての期待も背負っている。

 貴景勝は会見で「横綱大関というのは別格。大関になりたいということを濁さなくていい。プレッシャーがかかるのはしようがないし、それを正面からはね返すくらいの気持ちを持っていないと無理だと思う」と意気込みを口にした。これまでは「次の番付」と遠回しに表現していたが、先場所後から「大関になる」と公言。強い決意をにじませている。

 1月の初場所では大関取りの目安とされる三役(関脇・小結)の地位で3場所合計33勝(9勝→13勝V→11勝)に到達したが、審判部は昇進を見送った。起点の場所で10勝に届かなかった点や三役での実績不足が主な理由。審判部長の阿武松親方(57=元関脇益荒雄)は春場所が大関取りの場所になることを明言した上で「10勝以上」のノルマを課している。

 貴景勝には角界待望の「ニューヒーロー」としての期待もかかる。1月場所では和製横綱の稀勢の里が現役を引退。横綱白鵬(33=宮城野)をはじめ、今の横綱大関陣の大半は30歳を過ぎている。最も若い大関高安(28=田子ノ浦)でさえ、今月28日に29歳の誕生日を迎える。こうした状況に角界関係者は「若い力士が出てこなければ、ファンが離れていってしまう」と危機感を募らせている。

 その意味でも、貴景勝は新たなファン獲得の起爆剤となり得る存在だ。年6場所制となった1958年以降で、初土俵から所要27場所で大関に昇進すれば、歴代5位の武蔵丸に並ぶスピード記録(幕下付け出しを除く)。22歳7か月は歴代8位の初代貴ノ花に並ぶ若さだ。先場所後には、民放テレビ局のバラエティー番組にも出演。土俵上で見せる武骨なイメージとはまるで正反対の軽妙なトークを披露して、視聴者の心をわしづかみにした。

 若くして角界の看板力士である大関になれば、さらに人気がブレークする可能性は高い。果たして「やることを場所前にやって、あとは腹を決めてやるだけ」という貴景勝が、自らの力で大関の地位を引き寄せることができるのか。今後の土俵の勢力図を占う意味でも、大事な場所となりそうだ。