日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で定例の理事会を開き、関取の給与を2001年以来18年ぶりに増額することを決めた。新給与の月額は横綱300万円(増額18万円)、大関250万円(同15万3000円)、三役(関脇・小結)180万円(同10万7000円)、幕内140万円(同9万1000円)、十両110万円(同6万4000円)。アップ率は6~7%で、来年1月から実施される。

 大相撲の興行の中心となる本場所は2年連続で90日間大入りとなるなど業績が回復。かねて課題だった力士の待遇改善の一環として給与の改訂を行った。芝田山広報部長(56=元横綱大乃国)は「力士の待遇改善とともに、土俵の充実を図っていかなければいけない」と説明した。また、幕下以下の力士に本場所ごとに支給される手当も一律10%増額する。

 この日の理事会では道交法違反で略式起訴された幕下力士の神嶽(24)と師匠の大嶽親方(58=元十両大竜)についても協議。26日付で現役を引退した神嶽は処分せず、大嶽親方に減給20%(6か月)の処分を下した。