日本相撲協会を退職した元貴乃花親方(46=元横綱)はどこへ向かうのか。4日に元文部科学相の馳浩衆院議員(57)の事務所をサプライズ訪問したことで、ささやかれていた来夏の参院選出馬が現実味を帯びてきた。

「デキレース。(出馬の)話がなかったら協会をやめたりはしない」という声も上がる一方で、プロレスラーとして復帰している馳議員の事務所を引き揚げる際に、報道陣からプロレス転身についての質問が飛んだ。

 元貴乃花親方は「そんなに器用にはできないと思いますので…」とやんわり否定したが、大相撲通のプロレス関係者は「質問自体があり得ない。貴乃花親方はプロレスに全く興味がない。総合格闘技ならまだしもね~。だいたいエンターテインメントを理解しているのなら、こういうこと(退職)にはならなかったでしょう」と指摘する。

「プロレスに興味がない」というより、元貴乃花親方はかねて“プロレス嫌い”とされてきた。ただ、過去にはプロレス会場を訪れたことがある。2007年2月9日の上井ステーション・後楽園ホール大会で、リングサイド最前列に陣取って観戦。なぜかプロレスラーとの“からみ”まであったが、観戦は元親方と親交の深かった当時の北の湖理事長(故人=元横綱)のスポンサーの縁で実現したもの。決して“平成の大横綱”自ら望んだことではなかった。

 元貴乃花親方と同期の“花の六三組”では元横綱曙(49)がプロレスラーに転向し、浅香山親方(46=元大関魁皇)の夫人が元女子レスラーと何かとプロレス界に縁がある。とはいえ、国会で質問に立つことはあっても、リングに立つことはなさそうだ。