大関・琴奨菊が婚約解消

2013年02月12日 10時57分

 大相撲の大関琴奨菊(29=佐渡ヶ嶽)が婚約を解消していたことが12日までに本紙の取材で明らかになった。琴奨菊は昨年10月に一般女性との婚約を発表。ところが、その後に婚約は解消となり、4月20日に都内で予定されていた挙式披露宴も中止になったという。

 琴奨菊は2009年ごろから佐賀県在住で会社員の一般女性と交際。正式に婚約を発表したのは昨年10月29日のこと。九州場所の佐渡ヶ嶽部屋宿舎で婚約者同伴で会見し「いろんな試練を2人で乗り越えていけたら。力を合わせて頑張っていきたい」と幸せいっぱいの表情で話していた。当時の琴奨菊は、地元の九州場所を大関カド番で迎える厳しい立場に立たされていたが、“夫婦”二人三脚で目の前の危機を乗り切る強い決意をにじませた。実際にこの場所は勝ち越して、大関の地位を守った。

 ところが、婚約そのものが解消となり、4月20日に都内で予定されていた挙式披露宴も急きょ中止が決定したという。一度婚約を発表した力士が、その後に婚約を解消することなど異例中の異例。いったい、何が起こったのか。

 関係者の話を総合すると、婚約発表後から琴奨菊と婚約者の双方が次第に「考え方の違い」を感じるようになっていったという。3年あまりの交際期間があったとはいえ、東京と佐賀の遠距離交際。しかも、大関の琴奨菊は日本相撲協会の看板力士として土俵外でも多忙を極め、2人きりで過ごせる時間はごくわずかだった。その状況は婚約発表後も変わることはなく、お互いの心にすれ違いが生じることにつながったという。

 また、一般社会とは全く異なる相撲界の実情も微妙に影響しているとみられる。将来的に琴奨菊が親方となった場合、夫人は「おかみさん」として部屋の若い衆の世話や後援会への対応など一手に切り盛りしなければならない。女性側には別世界に飛び込む相当な覚悟が必要で、入籍に踏み切るにあたっての“障害”となった可能性もある。いずれにせよ、結果的にはお互いの理解が十分ではない段階で婚約発表に踏み切ってしまったとの見方もできる。

 生涯の伴侶を得たはずの琴奨菊にとって、今回の一件は完全に想定外だった展開。先場所は8勝7敗と低空飛行に終わったが、やはり婚約解消に至るまでの過程が土俵に影響したのか。

 悲願の初優勝、さらにはその先にある横綱挑戦を前に、大きな精神的なダメージを負ったことは間違いない。期待の和製大関はここから立ち直ることができるのか――。