【大相撲夏場所】大関昇進の栃ノ心 新たな「超人伝説」

2018年05月28日 11時30分

ファンの手をタッチしながら引き揚げる栃ノ心

 大相撲夏場所千秋楽(27日、東京・両国国技館)は、横綱鶴竜(32=井筒)が2場所連続、5度目の優勝を果たし幕を閉じた。関脇栃ノ心(30=春日野)は幕内勢(31=伊勢ノ海)を寄り切って13勝目。自身2度目の優勝こそ逃したものの、敢闘賞と技能賞をダブル受賞した。この日の正午には日本相撲協会の審判部が栃ノ心を大関に推薦することを満場一致で決定。30日に開かれる臨時理事会での承認を経て、いよいよ正式に「大関栃ノ心」が誕生する。

 審判部長の阿武松親方(56=元関脇益荒雄)は「大関に値する。この何場所かの安定感と横綱白鵬(33=宮城野)を倒した相撲(12日目)。四つ身で白鵬を倒せる力士はいない。本格的な四つ相撲で上(横綱)を目指す大関になってほしい」と高く評価した。事実上の大関昇進決定を受けて、栃ノ心は「うれしい」と喜ぶ一方で「大関になっても、やることは同じ」と表情を引き締めた。

 新たな「超人伝説」もつくった。13日目の取組で右手首を負傷。翌日に病院で受けたレントゲン検査では骨に異常はなかったものの、以前に骨折したと思われる跡が2か所も見つかったという。栃ノ心は「いつ折れたのかな。(右手が)痛いときはあったんだけど…。だいぶ古いやつかもしれない」と豪快に笑い飛ばした。

 正式に大関に昇進する30日以降には、母国ジョージアに“凱旋”する。栃ノ心は「まだ日にちは決まってないけど、1週間くらいはいたいな」。6月7日には弟のラシャさん(28)の結婚式にも出席する予定。しばらくの間は母国で英気を養い、看板力士として臨む名古屋場所(7月8日初日、愛知県体育館)に備える。