【大相撲夏場所】無傷11連勝で大関決定的!栃ノ心に“ウルフビデオ”効果

2018年05月24日 14時00分

栃ノ心(奥)は琴奨菊を豪快な上手投げで土俵に転がした

 ウルフ流で快進撃が止まらない。大相撲夏場所11日目(23日、東京・両国国技館)、関脇栃ノ心(30=春日野)が元大関の幕内琴奨菊(34=佐渡ヶ嶽)を下して無傷の11連勝。大関昇進を決定的にした。相手に寄られて後退する場面もあったが、得意の左上手を取ると豪快に転がした。取組後は「左をつかまえたら、もう大丈夫。上手を取れたら力が出る。(投げは)タイミングが良かった」と胸を張った。

 かつてはパワー一辺倒の相撲で荒さも目立ったが、必殺の左上手を会得したことで抜群の安定感を手に入れた。師匠の春日野親方(56=元関脇栃乃和歌)は「とにかく雑で力任せの相撲が多かった。それでヒザも腕もケガをした。まわしを取る位置とか、おっつけとか…一つひとつを教えた」と振り返る。その指導の一環として「教材」にさせたのが、横綱千代の富士の映像だった。

 春日野親方は「ビデオで千代の富士さんの上手の取り方を見ろと言った。私ら(現役時代に千代の富士と)やっていた人間はすぐに取られたから。(栃ノ心の)大きな体でああいう取り方ができたら、それは強い。ケガもしなくなる」と明かした。栃ノ心は「あんなにうまくできない」と苦笑いしつつも「見るだけで勉強になった」と“ウルフビデオ”の効果を肌で実感している。

 この日の取組について、審判部副部長の錦戸親方(55=元関脇水戸泉)は「強い相撲の理想形を表している」と絶賛。評価を一層と揺るぎないものにした。