大麻逮捕・国母容疑者 栄光からの転落 売人疑惑も浮上で実刑+罰金の可能性も

2019年11月07日 16時30分

バンクーバー五輪で記者の囲み取材を受ける国母容疑者(2010年)

 オリンピアンに浮かび上がった“闇”の世界に衝撃が広がっている。2010年のバンクーバー五輪日本代表でプロスノーボーダーの国母和宏容疑者(31)が、米国から大麻57グラムを密輸しようとしたとして大麻取締法違反容疑で6日、厚生労働省麻薬取締部に逮捕された事件。国母容疑者といえば、五輪出場時の“腰パン”姿やメディアに対する“塩対応”が話題になった。現在は山を滑り降りる様子を映像化し配信するプロスノーボーダーとして名高い。妻子もあり、すっかり落ち着いたと思われたが、まさかの逮捕。しかも“売人”の可能性まで浮上している。

 捜査関係者などによると、国母容疑者は昨年12月ごろ、知人男性Xらと共謀し、米国から国際郵便で大麻製品約57グラムを日本に密輸した疑いが持たれている。

 先に逮捕、起訴されたのは30代男の会社員であるX。米国からX宛てに送られた国際郵便物の中に大麻成分が検出され、その後の捜査で国母容疑者の関与が浮上した。

「(押収された郵便物の中身は)大麻成分を含有する茶色の粘性物を、紙に薄く塗ってあった。紙は10枚以上あった。粘性物は大麻成分を濃縮したモノで、乱用者の間で広く流通している」とは関係者。

 濃縮物だけに、効き目は抜群。別の関係者によると「濃縮大麻は耳かき1個分で1回の使用量になる。それを57グラムも取り寄せようとしていたのだから、営利目的の輸入になると思う」。

 一般的な乾燥大麻は1グラムで4000~5000円程度で取引されるが、濃縮された大麻製品は1グラム1万円を超えることもある。

「こうした状況から、押収物は営利目的で米国から密輸しようとしたモノだと判断した」(捜査関係者)。東京・千代田区の関東信越厚生局麻薬取締部(通称マトリ)に出頭した国母容疑者は、輸入に関する事実関係は認めた上で「営利目的は違う」と一部を否認しているという。

 個人の使用目的と、営利目的とでは罪状も変わってくる。

「初犯で、個人使用だった場合、執行猶予付きの有罪判決になることが多いですが、営利目的と裁判で認められた場合は世の中に流通させて大麻汚染を広げるとされ、実刑となる可能性が高い。懲役3年の実刑に加え、罰金もその押収量などによって150万~200万円がつくのではないか」(司法関係者)

 国母容疑者といえば、バンクーバー五輪出場時のドレッドヘア、鼻ピアス、腰パン姿で一躍時の人に。各方面から「五輪選手としてふさわしくない」と批判が沸騰すると、記者会見で「ちっ、うるせーな」というつぶやき声がマイクに拾われた後に「反省してま~す」と軽い調子で述べ、火に油を注いだ。

 その後、全日本スキー連盟の13~14年シーズンのスノーボード・コーチングスタッフ入りを果たし、自らはバックカントリー(自然の山)を滑り降りる様子を映像化し配信するプロスノーボーダーとして活動。16年末にはスノーボード界のアカデミー賞と言われる「RIDERS POLL 18」で、自身の作品が日本人初となる年間ベストビデオパート賞を受賞する栄誉に浴した。

 プライベートでは09年に、3歳年上の一般女性と結婚。複数の子をもうけている。

 17年8月27日放送のTBS系「消えた天才~一流アスリートが勝てなかった人大追跡SP~」では、10社以上のスポンサーと契約するプロスノーボーダーと紹介され、年収は「1億円にはいかない」(国母容疑者)と明かした。世界を股にかける仕事なため、北海道の自宅には年に2~3か月程度しか戻れないが、近所では子煩悩で有名だった。

「米国を中心に活動していたようだが、向こうは日本に比べて大麻の規制が緩い。家族の目が届かないところで、大麻を常習していた可能性がある」(関係者)

 ネット上では過去の腰パンイメージから「さもありなん」「何も驚かない」といった声も上がっている。

 腰パン騒動から態度を改めたかにみえたが、大麻事件で、しかも“売人疑惑”まで持たれるとなれば、素行不良の肝心部分は何も変わっていなかったようだ。