五郎丸「断る理由はなかった」険しい表情でトゥーロン入団会見

2016年06月21日 19時41分

 8月開幕シーズンからラグビーのフランス最高峰リーグ「トップ14」のトゥーロンでプレーするFB五郎丸歩(30)が21日、同クラブで記者会見し「選んだのは険しい道だと思うけれど、チャレンジするに値するものがここにあると思っている」と語った。契約は1年。来季は2017年6月まで行われる。

 

「トップ14のチャンピオンチームからオファーが来て、断る理由はなかった」。クラブのネーム入りのシャツを着て会長と会見に臨んだ五郎丸は、にこやかというよりは険しい表情で言葉を発した。

 

 14チームがフランス王座を争うトップ14は、各国代表選手が多数集まる北半球最高レベルのリーグ。1908年創設のトゥーロンは、一昨年を含む計4回の優勝を誇り、2年ぶりの優勝をかけて24日(日本時間25日)のプレーオフ決勝でラシンと対戦する。7月30日には、五郎丸が所属していたヤマハ発動機と静岡で親善試合を行う。

 

 昨年のW杯でゴールキックを次々と決めて日本3勝の原動力となり、大会ベストフィフティーンに選ばれた五郎丸。今季は世界最高峰リーグ・スーパーラグビーのレッズ(オーストラリア)に活躍の場を求めたが、8試合(先発3試合)の出場にとどまり、5月に右肩を負傷して手術を受けた。トゥーロン入りは2月にオーストラリアで報じられており、ヤマハ発動機も退社して退路を断ってフランスに飛び込んだ。

 

 レッズでは出場機会に恵まれなかったが、トゥーロンでも厳しい競争が待っている。同じFBのリー・ハーフペニー(27)はウェールズ代表で、11年W杯出場歴があり「世界最高レベルのキッカー」と評される。18日のプレーオフ準決勝では5PGなどを決めて17点を叩き出し、27―18でモンペリエを破る勝利に貢献した。

 

 W杯通算最多タイとなる15トライのWTBブライアン・ハバナ(南アフリカ)、昨年のW杯覇者ニュージーランドのCTBマア・ノヌーや同準優勝オーストラリアのWTBドリュー・ミッチェルら各国代表がズラリ揃うトゥーロン。かつてW杯でフランス代表を率い、スポーツ大臣を務めたこともあるベルナルド・ラポルト監督(51)の選手起用が注目される。

 

 14年の優勝に貢献し、引退した元イングランド代表SOジョニー・ウィルキンソン氏は“五郎丸ポーズ”の元祖でもある。トゥーロンは13年から3年連続欧州チャンピオンズ杯も制しており、五郎丸は最高ステージのラグビーに飛び込む。