ラグビー関係者の間で今季トップリーグ(TL)の〝大穴〟と言われていたクボタが、台風の目になりそうな勢いを見せている。20日の開幕戦でサニックスに43―17で快勝すると、27日は日本代表フランカーのリーチ・マイケル(32)擁する強豪・東芝を39―7で圧倒して開幕2連勝を飾った。

 今季開幕にあたっては東芝はもちろん、神戸製鋼、サントリー、パナソニックといった実績あるチームが優勝候補に挙げられており、過去のTLで6位が最高のクボタの下馬評はそこまで高くなかった。しかし、あるTL関係者は開幕前に「メンバーも揃っているし、もしかしたら今シーズンは、いいところまでいくかもしれない」と語っていた。

 実際、2015年W杯イングランド大会メンバーのCTB立川理道主将(31)をはじめ、19年W杯日本大会で8強入りの原動力となったフランカーのピーター・ラブスカフニ(32)、日本大会優勝メンバーの南アフリカ代表フッカー、マルコム・マークス(26)、TLベストキッカー受賞歴のあるWTBゲラード・ファンデンヒーファー(31)らが揃う。

 立川主将は東芝戦後「準備してきたものをしっかり出せた。アタックでいろいろな形でトライが取れているのは収穫になった」と手応えを口にした。完敗を喫したリーチが「TLのレベルがすごく上がってきた。自分たちの準備、仕上げていくところを見直してもう一度やっていきたい」とクボタの脅威を語ったほどだ。

 次節(3月6日)はスコットランド代表で活躍したSHグレイグ・レイドロー(35)擁するNTTコミュニケーションズと対戦。どこまで連勝を伸ばせるか注目だ。