現役引退を表明したラグビー元日本代表ロックの大野均(42=東芝)が、意外な転身も視野に入れている。

 日本代表歴代最多となる98キャップを誇り、3度のW杯(2007、11、15年)に出場した鉄人は「“灰になってもまだ燃える”を信条でやってきたが、1年ほど前から(両)ヒザの痛みがあり、昨年末から走ることも難しくなり、回復が見られなかった。(19年)W杯の日本の躍進を見て、東芝でも若い選手が台頭し、やり残したことはないと感じて決意した」と引退までの経緯と心境を告白。印象に残る試合として、13年にウェールズから初勝利した一戦を挙げた。

 今後については「東芝に恩返しができるような活動をしながら、大野均として自分にしかできない道を見つけてラグビー界に貢献していきたい」。まだ具体的に決めていないが、東芝の元同僚で昨年にラグビーを題材としたドラマ「ノーサイド・ゲーム」(TBS系)に出演した元日本代表主将の廣瀬俊朗氏(38)のような俳優デビューも「オファーがあれば考えさせていただきたい」と前向きだ。

 もちろん指導者転身も「要請があれば考えたい」と選択肢の一つ。“キンちゃん”の愛称で親しまれたラガーマンは、どんな第2の人生を歩むのか。