日本ラグビー協会が、日本のW杯ベスト8に貢献した日本代表で、トップリーグ(TL)サントリーのFB松島幸太朗(26)の東京五輪参戦へ説得を続けていく。

 東京五輪に臨む7人制にも取り組むのかが注目されてきた松島は、TLのNTTコミュニケーションズ戦(18日、秩父宮)後に「(7人制参戦は)なんとも言えない。自分の中で何を優先するかなので、今のところは微妙かな」と心境を説明。同じW杯組で18日のTL出場を最後に7人制へ移行するWTB福岡堅樹(27=パナソニック)については「パナソニックと(TLで)やるときは(福岡が)いないので助かる」と冗談交じりに語った。

 15人制へのこだわりが強く、2016年リオ五輪は日本協会のオファーを固辞。今回は自国開催の五輪とあって本人も気持ちが揺れている。それでも協会としてはメダル獲得のために日本が誇るトライゲッターは“補強”したい存在だけに、すぐに引き下がるわけにはいかない。あるTL関係者は「協会はギリギリのタイミングまで松島の参加を模索していくと聞いている」と明かした。

 かねて日本ラグビー協会の森重隆会長(68)は「松島には(7人制を)やってもらいたい」と力説。Wフェラーリの一角である福岡からも「来いよ」と勧誘を受けている。周囲の期待を知るからこそ、今夏のフランス移籍を念頭に置きながらも参戦について“100%ない”と断言していないが、どんな最終決断を下すか。