【ラグビー】「ONE TEAM」流行語大賞年間大賞獲得の裏事情 選考に影響与えた4年前の“五郎丸事件”

2019年12月03日 16時30分

ラグビー日本代表の「ONE TEAM」が年間大賞に選ばれた

 意外な裏事情とは――。ラグビー日本代表のスローガンとなった「ONE TEAM」が「2019ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞に選ばれた。初のW杯ベスト8入りを果たし大躍進したラグビー日本代表関連では、プロップの稲垣啓太(29=パナソニック)の「笑わない男」など5つのワードがノミネート(全30語)されたが、最終的にトップテン入りしたのは大賞を獲得した1語だけ。その選考過程には“五郎丸事件”があった。

 年間大賞に選ばれた「ONE TEAM」。日本代表フランカーのリーチ・マイケル主将(31=東芝)ら選手の代理で表彰式に出席した日本ラグビー協会の森重隆会長(68)は「皆さんの応援でこのような結果が出た」と喜びを語った。

 ラグビー関連では大賞に加えて「笑わない男」「ジャッカル」「にわかファン」「4年に一度じゃない。一生に一度だ。」がノミネート。W杯で日本中が大熱狂したことで、全5ワードのトップテン入りを期待する声もあった。事務局関係者は「W杯があれだけ盛り上がり、ラグビー関連で5つ全てトップテン入りという流れもあったが、それでは他の言葉の入る余地がない。最も広く使えそうでチーム全体を象徴する言葉ということで『ONE TEAM』が選ばれた」と説明した。

 さらにこんな事情もあった。4年前に元日本代表FB五郎丸歩(33=ヤマハ発動機)の“拒絶事件”が影響しているというのだ。

 優勝候補の南アフリカを撃破する大金星を挙げた2015年W杯イングランド大会で話題となった「五郎丸ポーズ」が、流行語大賞でトップテン入りするも、表彰式を欠席した本人はコメントすることすらも避けた。ノミネートされた際も「違和感を覚える。(当時のチームを象徴する)『ジャパンウェイ』が入ってほしかった」と拒否反応を示したほどだ。

 前出の関係者は「4年前もそうだが、ラグビー関連で個人の賞というのは受け入れられないというのもあるようで『ONE TEAM』になった経緯もある」と語る。今回も「笑わない男」なら稲垣、「ジャッカル」ならナンバー8の姫野和樹(25=トヨタ自動車)の個人賞のようになるため、トップテン入りから外れたようだ。ちなみに「にわかファン」はインパクトに欠けるためで、キャッチコピーの「4年に―」は、森会長が2度目のW杯開催に意欲を見せたことで説得力不足だとか。

 流行語大賞を含めてラグビーが大きな話題になるのは4年に1回となりつつあるなか、来年には7人制ラグビーの男女代表が東京五輪に臨む。森会長は壇上で「やるだけやります」と意気込んだが、ラグビー界から2年連続で年間大賞を生み出せるか。