ラグビー日本代表SO田村優(30=キヤノン)が“後継者不足”を嘆いている。

 日本を初のW杯ベスト8に導いた不動の司令塔は、4年後のフランスW杯について「まだ先のことは考えられないし、代表は生半可な状態で行くものじゃない。自分が100%の状態で向こうから求められないといけないので、僕が決める権限はない」とコメント。これまでも代表引退を示唆する発言を繰り返しており、今回が最後のW杯となる可能性は高い。

 25日には都内で取材に応じ「次の10番(SOの背番号)は(日本代表資格のある)外国人がやるんじゃないか。若い日本人選手が育っていないし、今の日本ラグビーのシステムでは育ちにくい。どの(トップリーグ)チームも外国人が多くいて若い選手が埋もれてしまっている」と指摘した。

 勝利のため、要のポジションとなるSOには実績ある外国人選手を起用するチームが多いのが現状。だからこそ日本人の司令塔の台頭を切望してアドバイスを送る。「僕はたまたま(大卒後に加入した)NECのときにSOがいなくて辛抱強く使ってもらってジャパンに選ばれた。出られそうなチームを選んで経験を積んだほうがいい。試合に出ないと、どんな選手も芽が出ない」

 日本代表フランカーのリーチ・マイケル主将(31=東芝)に「天才」と言わしめた男の後継者は出現するのか。2023年W杯で4強を目指す日本代表にとって厄介な問題となりそうだ。