ラグビーW杯日本大会準々決勝(20日、味スタ)、日本は南アフリカに3―26と完敗し、初の4強進出はならなかった。

 ここまで列島を熱狂させてきたジャパンの戦いがついに終わりを迎えた。試合は前半3分、いきなり動く。日本はスクラムで押し込まれると、パスをつながれて相手WTBに先制トライを献上。その後は体格の大きな相手に苦しみながらも、センターライン付近のスクラムから展開し、WTB福岡堅樹(27=パナソニック)が左サイドを疾走するが、得点にはつながらない。

 それでも同18分、スクラムから相手のペナルティーを誘い、1次リーグで得点ランキングトップだったSO田村優(30=キヤノン)がきっちりとPGを決めて3点を返す。前半終了直前には相手WTBをゴールライン間際で止めて失点を防いだ。

 試合はこのまま折り返し、後半4分と同9分には相手SOの2連続PGで点差を広げられる。

 8点差とされた同26分は密集のまま一気に自陣へ攻め込まれ、相手SHを食い止めようとするもトライを与えてしまう。さらに同30分、相手SOのターンオーバーで突破を許し、最後は相手WTBにトライを決められた。

 圧倒的なパワーが最後まで立ちふさがった。SH流大(27=サントリー)が試合前に「真正面から行ったら絶対に負ける」と話していたように、福岡がタックルを試みながらも軽々と持ち上げられ、逆にアタックは次々と封じられた。

 日本は今大会1次リーグでロシア、アイルランド、サモア、スコットランドを破って初の決勝トーナメント進出。南アフリカには前回大会で歴史的勝利を飾りながらも、開幕直前のテストマッチで完敗していた。