ラグビー日本代表に“ご褒美”超パレード案

2019年10月20日 17時00分

リーチ主将(中)と堀江(右)ら選手たちが最終調整

“桜の戦士”にビッグなご褒美――。開催中のラグビーW杯で世界ランキングの上位チームを次々と撃破し、日本国民を大熱狂させた日本代表にパレード案が急浮上している。ラグビー界からは地元開催の大舞台で初の8強入りを果たすなど大健闘した“日の丸フィフティーン”をたたえるため、待望論が続出。早くも東京・丸の内や青山、さらには大阪での開催案がささやかれている。

 W杯で初の8強入りを目指した日本は1次リーグ4連勝で有言実行を果たした。日本ラグビー協会の森重隆会長(67)は16日の理事会後に「(日本の敗退で)通夜みたいになるかと思ったら(勝ち進み)明るかったんでよかったよ」と冗談を交えて喜びを語ったほどだ。

 そんな新たな歴史をつくったチームの健闘をたたえようと、ラグビー界からはパレード開催の待望論が湧き起こっている。大会組織委員会の関係者は「ぜひともやるべきでは。日本代表の活躍で大会がここまで盛り上がっている。みんなが祝福してくれるだろうし、実現すれば多くのファンが詰めかけると思う」と語った。

 とはいえ、まだ日本は戦いの最中。決勝まで勝ち上がれば、11月2日まで試合が続き、同10日には延期となった天皇陛下の即位を祝うパレード「祝賀御列の儀」が行われるため、日程面の調整が必要になる。それでも前出の関係者は「すぐじゃなくてもいい。むしろ時間が空いたほうが逆にいいかもしれない」と、あくまでパレード実現に期待を寄せた。

 開幕前は盛り上がりを不安視する声も少なくなかった。それでもフタを開ければ各開催地やスタジアムはもちろん、関連施設も大盛況。特に各地に設置されたファンゾーンには連日多くのサポーターが足を運んだ。丸の内にあるリーチ・マイケル主将(31=東芝)の銅像や「丸の内ラグビー神社」も超人気スポットとなった。

 さらに日本が初の8強入りとなる決勝トーナメント進出を決めた1次リーグ第4戦スコットランド戦(13日)では、中継した日本テレビ系の平均視聴率が39・2%(瞬間最高53・7%。いずれも関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録。他の試合も軒並み高視聴率をマークし、日本の快進撃と比例するように国民の注目度は上がっていった。

 別の組織委スタッフは「盛況ぶりなどを見ると、現段階で『(W杯は)成功した』と言っていいでしょう」と話すように機運は高まっている。すでにパレード候補地には、東京・丸の内や銀座に加えて“聖地”と呼ばれる秩父宮ラグビー場のある青山エリアも挙がっている。また関西の“聖地”花園ラグビー場がある大阪を推す声も。

 同スタッフは「こういうことは協会と連携してやっていかないといけない」と指摘するが、日本ラグビー協会の幹部からは「この人気をどう維持していくか」「子供たちが憧れてラグビーの競技人口につながれば」と前向きな声が少なくない。大会後に正式に検討される方向だが、パレードなど多くのファンと選手たちが喜びを分かち合えるイベントの開催が、さらなる発展の一助になるのは間違いない。

【五輪は12&16年に実施】日本代表アスリートによるパレードは、2012年ロンドン五輪で史上最多38個のメダルを獲得した日本代表選手71人が東京・銀座で実施した。日本オリンピック委員会(JOC)が主催し、約1キロの沿道を約50万人(主催者発表)の大観衆が埋め尽くした。レスリング女子55キロ級で3大会連続金メダルを獲得した吉田沙保里、体操男子個人総合金メダルの内村航平、サッカー女子銀メダルのなでしこジャパンらの選手が、オープンカー2台、オープンバス5台に分乗した。さらに16年リオデジャネイロ五輪後はスケールアップ。吉田や内村に加えて競泳男子400メートル個人メドレー金メダルの萩野公介、バドミントン女子ダブルス金メダルの高橋礼華、松友美佐紀らとパラリンピックのメダリスト合わせて87人が参加。同じく銀座で行い、約2.5キロの沿道に約80万人が詰めかけた。

 一方、プロ野球の巨人は日本一を達成した12年に銀座で優勝パレードを行っており、ラグビー日本代表もパレード実施が待望される。