【ラグビーW杯】日本代表主将修業中の姫野が見据える“その先”

2019年10月05日 16時30分

 開催中のラグビーW杯日本大会で脚光を浴びているのが、日本代表ナンバー8の姫野和樹(25=トヨタ自動車)だ。日本人離れしたフィジカルを生かし、アイルランド戦(9月28日)の大番狂わせを含めた日本の1次リーグ2連勝に大きく貢献。今大会でさらなるブレークを予感させるが、早くも“W杯後”を見据えた行動を起こしている。それは――。

 姫野は4日、チームメートとともに1次リーグA組第3戦サモア戦(5日)に向けて愛知・豊田スタジアムで最終調整。今後も1試合ごとにフォーカスしていくが、一方で「日本代表のキャプテンとしてチームを引っ張っていきたい」と、しっかり“W杯後”を視界に入れている。

 現在主将を務めるフランカーのリーチ・マイケル(30=東芝)が、姫野をはじめSH流大(27=サントリー)ら若手リーダー陣の成長を実感しており、今大会後に“大役”を後進に託す可能性があるからだ。

 実際の動きも伴っている。現代表ではリーダーグループの一員として活動しながら、リーチや2試合連続ゲームキャプテンを務めるフランカーのピーター・ラブスカフニ(30=クボタ)のチームマネジメントを間近で見て自分のものにしている最中だ。「2人ともすごいリーダーだし、僕はまだまだなので一緒にやれていることで彼らから学ぶことが多い。このW杯本番の中であっても、余裕があれば試合中の彼らのリーダーシップを見ていきたい」(姫野)

 現状ではチームメートの前で“演説”するスキルなど未熟な部分が多いと自覚するからこそ、まずはプレーで周囲の信頼を高めていく。「自分のリーダーシップは体で示すこと。チームが苦しいときにチームを助けて、ピンチをチャンスに変えられるようにしていきたい」。社会人1年目にいきなりトヨタ自動車の主将に抜てきされたときも、プレーでチームメートの信頼を得て認められた経験がある。

 リーチをはじめ歴代主将はそうそうたる顔ぶれ。前主将の廣瀬俊朗氏(37)は類いまれなキャプテンシーを持ち、前日本代表ヘッドコーチ(HC)のエディー・ジョーンズ氏(59=現イングランド代表HC)も絶大な信頼を置いた。元日本代表HCの「ミスターラグビー」こと平尾誠二氏(故人)は、そのカリスマ性でチームを引っ張った。果たして姫野はどんなタイプのリーダーに育っていくのか、新たな注目ポイントになりそうだ。