20日開幕のラグビーW杯に向けた壮行試合(6日、埼玉・熊谷)で世界ランキング10位の日本は同5位の南アフリカに7―41で完敗。その中でWTB松島幸太朗(26=サントリー)が唯一となるトライをゲットした。0―27の後半20分、右サイドでボールを受けると一気に50メートルを疾走した。

 劣勢に一矢報いる持ち味を発揮したプレーだったが「状況が状況だったので喜べなかったけれど、WTBとして仕事はできた」と大敗に笑みはなかった。W杯本番に向けて課題を突きつけられた内容だっただけに「自分たちで修正できなかった。この試合をW杯本番前にできてよかった」と反省するしかなかった。

 この日はWTBで出場もFBもこなすユーティリティー性が武器。4年前のイングランド大会も出場しており、26歳ながら経験豊富だ。

 チームに欠かせない戦力となった男は本番に向けて「まずは初戦(ロシア戦)が大事。初戦で勢いをつけたい」と自らに言い聞かせるように語った。