20日開幕のラグビーW杯に臨む日本代表は2日、都内で約2時間練習し、公開された冒頭部分でラインアウトからの展開を含めた攻守の連係を確認した。FW第3列の姫野和樹(25=トヨタ自動車)とフッカー堀江翔太(33=パナソニック)が別メニュー調整となる中、チームではスタメン争奪戦が勃発した。

 初の大舞台に臨むCTB中村亮土(28=サントリー)は、最後の実戦となる南アフリカ戦(6日、熊谷)で持ち味の守備力をアピールする。「フィジカルの部分でバックス陣の先頭に立ってDF面の貢献ができる。アタックの部分では自信があるので、DFでどこまで通用するか大事になってくる」と力を込めた。

 体格に勝る相手をもなぎ倒すタックルなどフィジカル的なプレーが特長だが、独自理論を持つ頭脳派でもある。25失点以内に抑えることの重要性を説いてきたのも、その一例だ。「テストマッチはトータル50点くらいで決まる試合が多い。ジャパンは(コンスタントに)25点以上取れる力があるので、それ以上取られてはいけない。チームとしてではないけど、僕はそう分析している」

 試合展開を的確に読み、その場に応じて適切なプレーができるのも強み。CTBの先発2枠はラファエレ・ティモシー(28=神戸製鋼)とウィリアム・トゥポウ(29=コカ・コーラ)、SO兼任の松田力也(25=パナソニック)が争う。強力なライバルたちだが「(ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ就任当初の)代表に入っていない立場からスタートし、ここまでこれた」と、のし上がってきた自負もある。

 狙うは全世界から注目のW杯開幕戦となるロシア戦のスタメン。まずはレギュラー奪取へ南アフリカ戦でインパクトを残せるか。