9月20日に開幕するラグビーW杯日本大会に臨む代表メンバー31人が発表された29日、主将のリーチ・マイケル(30=東芝)とスクラムハーフ枠に滑り込んだ田中史朗(34=キヤノン)が東京ドームで巨人—広島戦の始球式を行った。

 4万人超の大観衆を前に、“投手”の田中が“捕手”のリーチへラグビーボールを下手からズバッと送球。「ストライクでしたし、100%」と自己評価した田中を、リーチは「いつものように素晴らしいパス」と持ち上げた。

 スクラムハーフは直前の網走合宿に流大(26=サントリー)、茂野海人(28=トヨタ自動車)を含めた3人が参加し、選考の行方が注目されていた激戦区。結果的に3人ともメンバー入りしたが、田中自身は「正直、厳しいかもな」と感じていたという。「また日本のために体を張って、命を懸けてプレーできることは幸せ。2大会に出ている経験があるので試合に出ても出られなくても、その経験をチームに落としてワンチームとして勝てるようにやっていきたい」と意気込みを語った。

 ラグビー通で知られる巨人・原監督から激励を受けたリーチは主将として思いを新たに。「選ばれたことは光栄だし、4年間頑張ってきたなかで選ばれなかったメンバーもいる。そういう人たちの分も改めて頑張らないといけない」と決意表明した。