日本ラグビー協会は3日、都内で宮崎合宿(9日スタート)に臨む日本代表メンバー42人を発表した。

 2015年W杯イングランド大会で活躍し、W杯日本大会(9月20日開幕)を目指していたWTB山田章仁(33=NTTコミュニケーションズ)やCTB立川理道(29=クボタ)が落選。波紋を広げそうな選考にジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC=49)は「何人かの選手を外すことは苦渋の決断だった。今回外れたメンバーのドアはまだ閉まったわけではない」と強調したが、再選出は厳しい見通しだ。

 バックス陣の競争が激しい証しとなった一方で、6人が全て外国出身だったロック(LO)は人材不足。グラント・ハッティング(28=神戸製鋼)とジェームス・ムーア(25=サニックス)は本番までに日本代表の資格を取得できる予定で、イングランド大会限りで代表引退したトンプソン・ルーク(38=近鉄)は呼び戻された格好。17年のアイルランド戦は、けが人続出による限定復帰だった。

 ジョセフHCは「私が就任してから、選手層が薄いがゆえにLOの選出は苦戦していた」と苦しい台所事情を吐露。身長2メートル、体重110キロが世界基準のポジションで、日本人には限界がある。それだけに代表引退組や代表資格の取得“見込み選手”を招集するしかなかったわけだ。

 日本代表は宮崎合宿後、パシフィックネーションズカップ(PNC)のフィジー戦(7月27日、釜石)、トンガ戦(8月3日、花園)、米国戦(同10日、フィジー)に臨む。W杯に臨む代表メンバー(31人)は8月末に発表される予定だ。