不正会計などで業績不振に陥った東芝が、ラグビーのチーム運営から撤退する検討に入ったことが1日、分かった。昨年12月に運営継続を表明したが、合理化徹底のため方針を転換した。

 日本代表主将のリーチ・マイケル(30)らを擁する東芝のラグビー部は、トップリーグで優勝5度の名門。東芝はリストラの一環でプロバスケットボール、川崎ブレイブサンダースの運営権は7月にディー・エヌ・エー(DeNA)に譲ったが、アマチュアのラグビーと野球は社員の士気高揚を理由に継続するとしていた。しかし、テレビや家電など消費者向け事業を相次いで売却し、ブランドをアピールするスポーツチームを持つ意味合いが薄れ、野球も見直し対象となる可能性がある。

 撤退時期は2019年に日本で開催されるラグビーW杯後の20年以降と見られるが、選手全員がプロ契約だったバスケットと異なり、外国人らを除き多くの選手が社員契約で雇用面の配慮が欠かせず、撤退には曲折も予想される。