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【平昌五輪】ロシア締め出しで東京五輪への影響も


会見したバッハ会長(左)は断固たる姿勢を見せた(ロイター)

【スイス・ローザンヌ5日(日本時間6日)発】国際オリンピック委員会(IOC)は理事会を開き、国ぐるみのドーピングを理由にロシアオリンピック委員会(ROC)を資格停止とし、来年2月の平昌冬季五輪への選手団派遣を禁じる処分を決めた。一定条件をクリアした選手については「ロシアからの五輪選手」として個人資格での参加を容認したものの、フィギュアスケート女子で金メダル候補のエフゲニア・メドベージェワ(18)ら有力選手の参加は不透明。ロシア国内の混乱も避けられず、2020年東京五輪にも影響が出る恐れがある。

 会見に臨んだIOCのトーマス・バッハ会長(63)は毅然とした態度で「五輪に対する前代未聞の攻撃だ」とロシアを非難した。国ぐるみの不正を認定し、ROCのジューコフ会長のIOC委員資格を停止。不正が行われた2014年ソチ冬季五輪当時ロシアのスポーツ相だったムトコ副首相を、五輪から永久追放することも決めた。

 さらに、IOCが調査に要した費用などとしてROCに計1500万ドル(約17億円)の負担を求める厳罰。全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社はロシア選手団が参加しない場合、五輪中継をしないと発表したが、IOCは多額の放映権料の収入を失ってでも、反ドーピングへの断固たる姿勢を貫いた形だ。

 ロシアで開催された前回14年ソチ五輪で、同国による組織的な薬物投与や検体すり替えがあったとの疑惑が昨年浮上。世界反ドーピング機関(WADA)が調査で国主導の不正と認定し、先月までに25人の選手の処分を発表している。

 もちろん、潔白な選手の権利を守ることも重視し、個人資格での出場の道も残した。ただ、その選手は違反歴がないことや大会前の検査を受けることが条件となり、新たな独立検査機関(ITA)やWADA、IOCの代表者で構成する新設の委員会が決める。出場できたとしても国旗や国歌の使用は認めず、金メダル獲得時も五輪賛歌が流される。スポーツに国威発揚の色合いが濃いロシアだけに、選手のモチベーションに大きな影響が出るのは必至だ。

 その一人がメドベージェワだ。今年の世界選手権で世界最高得点を更新して2連覇を達成し、グランプリ(GP)ファイナルも昨季まで2連覇。女子フィギュア界で敵なしの「1強」状態だが、個人資格での出場について問われると「そのような質問をするのはまだ早いと思う」と明言を避けた。今季GPシリーズの中国杯、フランス杯を連勝したアリーナ・ザギトワ(15)ともどもドーピングとは無縁だが、ロシア代表として滑ることに誇りを持っている。不参加となればフィギュア界の勢力図も変わりかねない状況だ。

 ロシアではプーチン大統領が国ぐるみの不正を否定しているものの、先行きは不透明。ロシアの自浄作用が働かなければ20年東京五輪への参加も危うくなる。世界屈指のスポーツ大国は窮地に立たされた。

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