リオ五輪柔道男子60キロ銅メダリストの高藤直寿(24=パーク24)が12日、欧州遠征を終えて成田空港に帰国した。

 先月22日に日本を出発し、ドイツ・デュッセルドルフで合宿に単独で参加。今月3日の欧州オープン・プラハ(チェコ)では、本来より重い66キロ級で金メダルを獲得した。重く大柄な選手と戦い「その中で勝ったのは久しぶり。また強くなったと思う」と成長に手応えを感じたようだ。

 大会参加の諸手続きを独力で行ったことで、「周りの皆さんがやってくれていたと気づいた」とそれまでの周囲の手助けを再確認。現地では日本の指導者や日本語を話せる人たちの協力もあり「帰りたくはなったが、心は折れなかった」となんとか乗り切ることができた。

 また、リオ五輪100キロ級金メダリストのルカシュ・クルパレク(27=チェコ)の誘いでアイスホッケーにも挑戦。「寒かったが楽しかった。単独で行かなければできなかった経験だった」と武者修行ならではの思い出を振り返った。

 今後は60キロ級に戻し、世界選手権(9月、アゼルバイジャン・バクー)までの間に1大会に出場する予定。「長い時間を有効に準備していきたい」と、世界選手権2年連続、3度目の優勝を見据えた。