全日本柔道連盟の山下泰裕会長(60)は17日に都内で会見し、来年1月から国際柔道連盟(IJF)が導入する新ルールについて、国内大会では一部項目について採用しない考えを示した。

 新ルールは「合わせ技一本」の復活などを明記している。山下会長はゴールデンスコア方式の延長戦が指導の差でなはく、技によるポイントか「指導3」による反則負けで決着となったことについて「日本は考えないと、とんでもないことになる。お互いがヘロヘロになって、エンドレスになる可能性がある」と強い懸念を示した。

 ルールは修正の可能性も残しているが原則、東京五輪まで継続される。となれば、日本は国内で予定する東京五輪の代表選考会も“独自ルール”で行うことになるが…。

 山下会長は「日本人の場合、お互い知っているからね。一生懸命攻めても決まらないことはありうる。長くなったらどっちかがちょっとした差を見せて、決まるんだったらいいけど」と強調。上位の実力が他国以上に拮抗していることが理由とし“日本は例外”の正当性を説いた。

 実際、組み合わせの運で強豪同士が早くから当たれば疲弊してしまう可能性がある。その結果、本来勝つべき選手が代表権を得られない事態も起こりうる。それを防ぐ措置を山下会長は今後、講じていく考えだ。