リオデジャネイロ五輪柔道女子70キロ級金メダリストの田知本遥(27)が現役を引退することが4日、わかった。所属のALSOKが発表した。

 田知本はALSOKを通じて、引退を決断した理由について「この一年間、自分の身体と心に向き合う時間を頂きました。頭で考えるだけでなく、実際に稽古をはじめ、試合にも出場させて頂き、自分の気持ちを確かめ、答えを出すことができました。柔道家としてこの道で、次に求める気持ちが湧いてこなかったことが理由のひとつです」と説明した。

 今後の活動に関しては「現在は、新たなことを知りたい、学びたいというのが私のモチベーションです。今後もALSOKの一員としてお世話になったご恩を少しでもお返しできるように努め、後輩をサポートしつつ、在学中である大学院での勉強に励んでまいります」とした。

 富山県出身の田知本は姉の愛(28)とともに小杉高校時代から活躍。東海大進学後は国際大会でも実績を残し、2011年世界選手権に出場(3回戦敗退)。12年ロンドン五輪にも出場した。同五輪、13年世界選手権ではメダル獲得はならなかったが、昨夏のリオ五輪で涙の優勝を果たした。