【柔道】阿部一二三よ!古賀のように世界の包囲網を力でねじ伏せろ!

2017年08月17日 16時30分

初の世界一に向けて稽古を積む阿部(右)

【小川直也 暴走レッドゾーン】柔道の世界選手権が28日にハンガリー・ブダペストで開幕する。注目は男子66キロ級代表の阿部一二三(20=日体大)だ。2020年東京五輪では“絶対エース”の期待もかかる「怪物」は、初めての世界大会でどんな戦いを見せるのか。本紙柔道解説の暴走王・小川直也(49)が占った。

 オイッス! オレは少年柔道に関わってきたから、阿部くんのことは小学校、中学校、高校と、ずっと見てきたよ。うちの息子(小川雄勢)とも遠征に一緒に行ったりしたので注目してきた。どれくらいで通用するようになるのかあ…と思ってたけれど、早かったね~。正直言って小学校のころはザラにいる子、中学校でもザラにいる強い子だったけれど、高校(兵庫・神港学園高)に入ってから別人のように強くなった。

 彼は本当に、古賀(稔彦氏=バルセロナ五輪71キロ級金メダリスト)の若いころによく似ているよ。階級も66キロ級と71キロ級とあまり変わらないし、2人とも「スーパー高校生」として有名だったしね。柔道のほうも豪快な一本勝ちを重ねて優勝という感じでそっくり。もちろん、古賀は華麗な背負い投げで一本を取ったのに対して、阿部くんはいろいろな技を駆使して一本、と違いはあるけれどね。

 今回、世界選手権は初出場だけど、優勝してもおかしくない実力はある。ただ、世界選手権と五輪になると、“場”がかなり違ってくるからね。あの古賀だって、初めて世界選手権に出た時(1987年)は3位。翌年のソウル五輪ではメダルも取れなかったからな。何より、世界中が研究してくるだろうしね。

 でも、そこは力でねじ伏せていってほしい。古賀の背負い投げも世界中から研究され尽くしたけれど、さらに上をいく破壊力と力強さで勝っていったからね。阿部くんも思い切りの良さで勝負してほしいな。

 実際、彼は「オール一本勝ちで優勝する」と言ってるんでしょ? 実は…古賀もよく言ってたんだよ~。まあ、あいつは否定するかもしれないけれど。その心意気は素晴らしい。それくらいの気概がないと、日本柔道のエースにはなれないよ。東京五輪は間違いなく彼が“三四郎2世”として日本を引っ張っていかないといけないんだから。