柔道世界選手権(8〜9月、ハンガリー・ブダペスト)代表が4日、東京・文京区の講道館で350人の小学生に実技指導を行った。

 参加したのは男子100キロ超級の王子谷剛志(24=旭化成)、100キロ級のウルフ・アロン(21=東海大)、女子78キロ超級の朝比奈沙羅(20=同)、57キロ級の芳田司(21=コマツ)の4選手。それぞれ得意技の大外刈り、大内刈り、支え釣り込み足、内股を教え、乱取りで胸を貸した。

 4月29日の全日本選手権で連覇を飾った王子谷は15針を縫った唇の抜糸を終えないまま、汗を流した。何度ももみくちゃにされるほどの人気で「フレッシュさがすごい伝わってきて、ああいう気持ちで取り組めたら」と気分転換になったが、一方で、まだまだと実感したのが王者としての風格。

「首絞められたんですよ。『勘弁してよ、ちょっと待って助けて!』って言いましたね」と子供たちの容赦ない攻撃にタジタジの様子だった。