柔道のグランドスラム・パリに出場した日本男子代表が14日、羽田空港に帰国した。有効が廃止され、指導4つから3つで反則負けになるなど大幅なルール改正後の初の国際大会。全試合一本勝ちで優勝した60キロ級の高藤直寿(23=パーク24)は「自分にはすごく合うルール。勝ち続けていた過去の自分に近づいている」と好感触を口にした。

 現地で試合を視察した全日本柔道連盟の山下泰裕副会長(59)は「この1試合だけで何かを論じるのはハイリスク・ローリターン」としながらも「一流の選手は適応力もすごいもの。ルールが変わって力が出せないようでは一流ではない」と、ルールに振り回されない強さを求めた。

 なお、体重無差別で柔道日本一を争う4月の全日本選手権については新ルールと講道館ルールを折衷したものを17日の大会実行委員会に提案するという。西田孝宏審判委員長(59)は「通れば、画期的なものになると思う」と話した。