柔道全日本男子の井上康生監督(38)が10日、2017年のテーマを「挑戦」と定めた。

 リオデジャネイロ五輪では全階級メダル獲得の快挙を成し遂げたが「まだまだやれた悔しさが残った。2016年は過去のこと」と気持ちをリセット。今月から試験的に導入される新ルールは「有効」や「合わせ技一本」が廃止され、試合時間も4分に短縮される。「同じことをやっていては海外の荒波にのまれてしまう。新たな柔道界に必要なことをどんどん挑戦していきたい」と危機感をにじませながら、3年後の東京五輪に向けて大きくかじを切った。

 この日は都内でレスリング日本代表のコーチを招いた特別練習を敢行。「世界の柔道は接近戦が重要になってくる。グレコローマンのレスリングの接近戦の技術を学ぶことによって、柔道の幅が広がってくる」と狙いを強調した。