リオ五輪柔道女子48キロ級銅メダルの近藤亜美(21=三井住友海上)がたまったフラストレーションをぶつける。30日、都内でグランドスラム東京(2~4日、東京体育館)に向けた代表合宿が公開され、近藤は精力的な動きを披露。リオ組は半数以上が休養や調整不足で同大会の出場を回避したが、この理屈は近藤には当てはまらないという。

「ちょっと休む意味が分からない。ケガしてないし、やることないんで。(所属から)『いらない』って言われちゃうからやります」

 さらに「(代表を)譲ってもいいと思う人もいるかもしれないけど、自分は譲りたくない。譲って試合してるのを見るより、だったら負けて譲ったほうがまだマシ」と話し、第一人者の誇りをのぞかせた。

 すでに気持ちの面で臨戦態勢は整っている。リオ五輪後、試合から離れた近藤は裏方業に従事。「(連続)4大会で付け人を務めた。入社以来、初めてのことじゃないか」(貝山仁美コーチ)。“される側”から“する側”に回ったことで勉強になったと思いきや「付け人ばっかりしてたからつまんなかった」と逆に体はうずいた。

 その後はリオの試合映像もチェックし、モチベーションを高く維持。課題の減量も順調に進んでいる。練習後「これからかき氷を食べに行きます。このために今日は頑張った」と話して足早に道場を後にした。まだまだブレーキをかけるつもりはない。