大相撲秋場所12日目(22日、東京・両国国技館)、大関豪栄道(30=境川)が横綱鶴竜(31=井筒)を押し出して無傷の12連勝。2差の単独トップを守り、カド番からの初優勝へ向けて大きく前進した。取組後は「集中できていた。いい緊張感の中でやれている。館内の声援? やりがいがある」と充実感を漂わせた。13日目に2敗の高安と幕内遠藤(25=追手風)が敗れ、自ら2敗の横綱日馬富士(32=伊勢ヶ浜)を倒せば優勝が決まる。

 横綱との大一番を前に「優勝? 特に考えない。気合を入れて、集中してやるだけ」と表情を引き締めた。打ち出し後は支度部屋でリオ五輪柔道男子73キロ級金メダリストの大野将平(24=旭化成)と対面。金メダルを手渡されると「重い」とポツリ。ズシリと伝わってくる“世界の頂点”の感触をかみしめていた。