リオ五輪柔道男子90キロ級金メダルのベイカー茉秋(21=東海大)が“氷の皇帝”との対面を熱望した。

 12日、母校・東海大浦安高中等部での金メダル獲得報告会に出席。「こうして壇上に上がれるのも、恩師である竹内(徹)先生の支えがあったから。竹内先生がボクのがむしゃらな心に目をつけてくれた」と柔道部の恩師に感謝し、後輩たちには「諦めなければ夢はかなうことが証明できた。みなさんも諦めず頑張ってください」と熱弁を振るった。

 金メダルの影響力は絶大。知名度は急上昇し「世界が変わったと実感しています。電車も乗れないですし」と、うれしい悲鳴を上げる。帰国後のイベントやテレビ出演などの依頼は50件を超え、SMAPとの共演も果たした。日程が重なり、やむなく断るケースも増えており、まさに“時の人”になっている。

 一方で、満たされていないことも一つある。本紙に笑顔で打ち明けたのは「ヒョードルに会いたいです」。元PRIDEヘビー級王者エメリヤーエンコ・ヒョードル(39)はベイカーにとって憧れの人。昨年大みそかのRIZINで復帰しており、競技は違えど、60億分の1を目指す姿勢には大きな刺激を受けてきた。希望する著名人と会えるのは金メダリストの特権とはいえ、ヒョードルに関しては来日スケジュール次第で、その時を心待ちにしている。

 連覇がかかる東京五輪に向けても「錦織選手みたいに英語で全部受け答えができるようになりたい」と意欲十分だ。