リオ五輪柔道男子81キロ級代表の永瀬貴規(22=旭化成)の強さの秘密は“心眼”にあった!?

 永瀬は13日、茨城・つくば市で行われた母校・筑波大学の壮行会に出席。同大の学長や在校生からの激励の言葉や応援に「すごく元気をもらいました。支えていただいている方に、結果で恩返しをしたいです」と金メダル獲得を誓った。

 昨年の世界選手権とマスターズで優勝。今年に入ってもグランドスラムで優勝するなど成長著しい永瀬は、リオ五輪でも金メダル候補に挙げられている。同階級は世界的にも選手層が厚く、これまで日本代表の“鬼門”だったが、なぜ勝てるのか。それは「小学生時代の特殊な練習方法にあったかもしれない」という。

「当時、長崎の道場で山口末男先生に指導していただいていました。で、毎日じゃないんですけど、目をつぶって組み手をやらされるんです。その時は何が目的でやっているのかわからなかったんですが、今思うと“心で相手の動きを感じよ”ということだと思うんですよ」(永瀬)

 柔道の試合中は様々なフェイントや駆け引きが行われる。目線の動き、力のかけ方、重心移動…相手を誘導し、引っかかった瞬間、技をかけることもしばしばだ。見た目だけで判断してはとても勝利はおぼつかない。永瀬も「相手から伝わるものが自然に身についているのかもしれませんね」と話す。まるでブルース・リーの名言「考えるな、感じよ」の世界だが、永瀬はワンランク上のレベルにあるのかもしれない。